どんなスイッチもUSBキーボードの“キー”にしてしまう業務用USB入力装置

ANYKEY SN-AK1は、USBキーボードに対応したPCなどを操作するために、自作の押しボタンスイッチや、市販の楽器用フットスイッチなどを利用できるようにする装置で、すべてSN-AK1本体のみで設定可能です。

サイネージ、インスタレーション、展示会、店舗装飾やイベントなど、PCを使ったコンテンツを操作したいときなどに利用できます。

これまではPCに入力装置を接続したいとき、ArduinoなどのGPIOにスイッチを接続し、PCとはシリアル通信で接続するなど、コンテンツ制作者には一手間も二手間も必要でした。

また、市販されているUSBキーボードをエミュレートする装置のほとんどは、専用ソフトを用いてPCから設定を書き込むタイプですが、SN-AK1は電源さえ入っていれば、本体のみでキーコードの設定が可能で、かんたんに設定が変更できます。※モバイルバッテリーなども利用できます。

PCはこれをUSBキーボードとして認識します

シリアル通信などと違い「キーボード」として認識するので、ほとんどのプログラムで「キーコード」が受け取ることができます。

また、PCに限らず、一部サイネージプレーヤーなどUSBキーボードが利用可能なほとんどの装置で利用できます。

キーコードの設定は、本体のLED表示と二つのボタンを使って、2桁の16進数を設定します。本体のQRコードを読み取るとキーコードの一覧をいつでも確認することができます。※工場出荷時は28(エンターキー)が設定されています。

現場のニーズにこたえる汎用性と高耐久な設計

スイッチの接続端子には、標準プラグ(6.3mmフォーンプラグ)用のジャックを採用。ピンヘッダや端子台ではなく、現場で素早く確実に接続できます。

標準フォーンジャックを採用したことにより、市販の楽器用フットスイッチなども利用できます。

接続端子側には、チャタリング抑制だけでなく、接続時にNO/NC(ノーマリーオープン・クローズ)の自動判別機能も搭載しています。※動作時にONになるスイッチかOFFになるスイッチかを自動判別

USB端子も耐久性を考慮し、フルサイズのTypeBを採用しました。

本体には3つのボタンがありますが、誤動作防止のため表面にでっぱらないつくりになっています。

設定ボタンのほかに「テストボタン」を装備しているため、スイッチを接続していない状態でも動作が確認できます。

また、キーコードを送信する際は、LED表示が点滅するため、スイッチが押されたかどうかを目視で確認できます。

主な仕様・動作環境

● 寸法 H 112mm W 38mm D 26mm 重さ 60g (それぞれおおよその値です)
● 温度 0℃〜40℃ 湿度 20%〜80% ただし結露しないこと
● 定格 DC 5V / 50mA
● コネクタ USB Type Bジャック×1 6.3mm標準フォーンジャック×1

製品コンセプト

この製品を企画したノデラ社は、長年Adobe Flash(当時はMacromedia Flash)コンテンツを制作してきました。それと同時に、キーボードやマウス以外で操作したいという欲求も常にありましたが、安いキーボードを買ってきて分解して改造するなどして、自作のスイッチを接続するのが精一杯でした。

近年、Arduinoなど試作で利用できるマイコンなどが登場し、開発環境もととのってきましたが、それでも開発するにはハードルが高く、どうすれば簡単にできるか、同じようなことがしたい人がいるのではないか、など考え続けてきました。

センシグナル社と出会った当初、お願いしてエンターキーになるオリジナルUSBスイッチを作ってもらいました。これが始まりです。

インタラクティブコンテンツ制作者の表現の幅がひろがればと、製品化をいたしました。ソフトとハードの壁を低くする、それがコンセプトです。

2019年3月 ノデラ

クレジット

企画・デザイン制作 株式会社ノデラ

設計・開発 株式会社センシグナル

協力 TRIPRO